最近は1階のリビングが寒く、暖めるためにはエアコンを全開にする必要があり、そうするとノイズがひどくてビデオ会議やbackspace.fmの収録に支障をきたすということで、2階の寝室をメインの執務環境にしています。
1階ではM1 iMac 24インチをメインに使っているのですが、寝室ではMac miniとHKCの湾曲ディスプレイ、Magic Keyboard、Magic Trackpadという組み合わせで原稿を書いています。ここにも1階と同じマイクがあり、オーディオインタフェースにはYAMAHA AG-06を、マイクにはOriginを使っており、1階と同等の環境が構築できています。マシンは非力ですが、なんかこっちの方が調子が良かったりします。
この環境で、音楽制作も進めていて、バックトラックは横に置いたiPad Pro 10.5インチで作業しています。Logic Proも使いますが、それはボーカル入れと、最終調整時に使うくらいで、メインはiPad ProのGarageBandです。
ボーカルは自分の分と、妻の歌声を元にした、妻音源とりちゃんを使います。妻音源はMac用のUTAU-Synthというソフトを使うのですが、これが古いmacOS(Catalinaまで)しか動かず、さらにはApple Siliconでは動作しないという状態が続いていて、このソフトが必須の自分にとっては、このための、古いOSが動くIntel Macが必要。これまでそれに使っていたMacBook 12インチはバッテリーが劣化し、1%の状態でしか動作しません。Appleからも修理不可能の太鼓判を押されたので、12インチの後継機をメルカリでゲットして、それに環境を移行しました。
移行自体はうまくいったのですが、ここで問題。このMacBook、USキーボードだったのです。それを確認しなかった自分のミスなのですが、頻繁にひらがなと英数字を切り替える関係上、英数・かなキーは必須。慣れようともしましたが、どうにもうまくいきません。
そこで考えたのが、表題の尊師スタイルです。
尊師というのは、フリーソフトウェアの伝道師であるリチャード・ストールマンのこと。彼が、ノートPCの上に別のキーボードを載せてタイピングしていたという故事に由来します。
つまり、MacBookのキーボードをカバーするようなブリッジ的なものがあれば、その上にMagic Keyboardを載せて使えるというわけです。
ですが、このマシンはすでに販売を終了している12インチ。対応する製品はなさそう。となれば、作るしかない。というわけで、3Dプリンタの登場です。
TinkerCADという、無料で使えるWebブラウザベースのCADソフトがあって、それを初めてまともに使ってみました。
パーツは1つ。キーボードを縦に渡るように橋渡しをする薄い板を作ります。それぞれの端は2mmほど余計な厚みを持たせるようにします。これを左右合計2つ作れば完成。
すんなりできました。
これを、3Dプリンタ用のスライサーに持っていって、出力したら、ちゃんとできました。両面テープで固定したらちゃんと動作します。こうやってタイピングしていてもズレることなく、ちゃんと入力できます。
一つだけ残念なのは、Magic KeyboardのBluetooth接続がマルチポイントではないこと。このため、MacBookで音楽制作の時と、Mac miniで通常業務の時と、Magic Keyboardを物理的に切り替えなければなりません。
Magic Keyboardと同じ、Aの左側にControlがあって、英数・かなキーがスペースの左右にあるような、マルチポイント対応の小型(テンキーなし)というのは意外になくて、HHKBしかないようなのです。
とりあえずは2つのキーボード切り替え体制でやっていますが、結局HHKBを使うことになるのかあと思っています。いや、PFUの人たちとも仲がいいので、ぜんぜんいいんですが、以前、そのまさにそのキーボードをもらった時に、同僚にあげてしまったのがなんか悔しくて(せこい)。
そんなわけで、今の自分は尊師スタイルですよ、という報告でした。