ジョン・レノンの1974年のアルバム「心の壁、愛の橋」(Walls and Bridges)というアルバムに「愛の不毛」という曲がある。原題はNobody Loves You (When You're Down And Out) だ。
その歌詞の一節に、こういうのがある。
I'll scratch your back and you scratch mine
僕は君の背中を掻いて、君は僕の背中を掻く。このフレーズを歌いながら、妻の背中を掻いてやったり、掻いてもらったりしていた。
自分の背中は自分で掻かなければならなくなって10年が経つ。それからは妻が使っていた30cm定規を使っていたのだが、外出先だと定規を持ち歩いているわけではないから困る。
自分で手を伸ばしたい、背中を柱に擦り付けたりして凌ぐこともできる時ならいいけど、どうしても我慢できない時がある。
先日のEVO Japanオフの帰りに、突然の我慢できない痒みが襲ってきた時、駅を出てから家に着くまでが我慢できない。ローソン100に飛び込んで買ったのが、菜箸である。先端がスプーンになっているやつ。ふにゃふにゃしつつも長さ的にはちょうどいいので、それ以降はとりあえずカバンに入れておくことにした。
そして先日、甲斐さんのテクノエッジ参加パーティーに行ったおり、会場でまた痒みが襲ってきたので、知り合いばかりということで、ちょっと失礼して背中をスクラッチし始めたら、松尾さんなんなんですか、と。
持ち歩ける孫の手がないこと、花粉症のせいで、背中の痒みから逃れられないことなどを説明。
すると、そこはガジェット好きなみなさんで、新たな提案をいただいた。
今時の孫の手は伸縮自在ですよ
これを教えてくれたのは甲斐さんだったかな。ステンレス製で伸ばしたところを見ると、武器にもなりそうなのだが、これがちょうど良いのだという。すぐさまAmazonで購入し、届くのを待った。
同じようなのはたくさんあるんだけど、僕が買ったやつの製品名は「サムコス 孫の手 まごの手 2枚入り 伸縮自在 背中掻きブラシ 携帯にも便利 ステンレス製 かゆいところに手が届く (ブラック)」。
540円で2個入り。これが実にいいんですよ。
ステンレス製で伸縮できるのがまずよくて、縮めればコンパクト。2個あるから1個は常にデスク周りに置いておいて、もう1個はカバンに常備できる。
適度な固定感があって、背中の掻きたいところにフィットしてうまくスクラッチできて、先端は恐ろしげな形状の割に尖ってはないので皮膚が削られることもない。もうこれ以外のは考えられないくらい。
というわけで、今年に入ってからのマイ・ベストバイ製品は現状、これってことになってます。
といっても、花粉の季節が終われば痒みも消えると思うんですけどね。
そういえばリアル孫は自分で歩けるようになったみたい。背中を掻いてくれるのはいつになるだろうか?